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2008年8月。 蒸し暑い真夏の夜。
そして、この年、異常気象とも言われた連日の集中豪雨。




この日も、大雨だった。




闇夜を稲妻が切り裂き、いつもなら静かなはずの夜の街を雷鳴が響き渡る。





天気予報は連日、雨。雨。雨。




もしかしたらとんでもない時期に飛び出してきたのかもしれない。
だけど、そんなの関係ねぇー!





閉店間際のレンタカー屋に駆け込んで一台の車をレンタルしていた。


少し雨が弱くなったかな?







初心者マークが着けられたその車の運転席で、
おれは右足のアクセルを、強く踏み込んだ。








さぁ、行こう!














*       *      *













大学生になって変わったことのひとつに、




「 車を運転できるようになった 」




ことが挙げられると思う。




車を運転することによって確実に行動範囲が広がった。
いろんなところに行けるっていうのは、やはり魅力なことだ。
確かに電車やバスで行けるところもある。

だけど、自分で運転した車でそこへ行くことに意味があった。
そこからは、新しいなにか、今までにはない新鮮な充実感を得られたりするのだった。




そんなわけで、免許取り立ての大学生ってのは運転したがる。




俺らもそんな一人だったね(笑)








初心者マークをつけた一台の車が、千葉を出発してただひたすら北を目指していた・・・。




















後部座席には何本もの釣り竿。
いくつものルアー。


そして、着替えに毛布に、飲料水に食べ物に・・・。




そうだ、泊まりがけで釣りへ行こう!


おれらの車の中は、そんな荷物と、高ぶる気持ちでいっぱいだった。笑









まもなく日付けが変わろうとしていた。
都心を離れ徐々に田園風景が広がってきた。





千葉を出発してすでに2時間以上が経過していた。


茨城県に入っていたおれたちはそこで最初の休憩を取ることにした。









カーナビの到着予定時間はまだとんでもない時間を示している。






到着、朝かよっ!!!!!










それでも運転は苦にはならない。


目的地までの残り走行距離。


着々とゼロに近付いていく。
運転は交互に。


安全運転で。







そして、








真夏なのに肌寒い早朝。



まもなく夜明けかな。










おれたちは福島県にいた。








雨がぱらつくその湖岸で、魚の気配を感じとろうとしていた。
バザーにはメジャーなターゲットではあると思う。
だけど千葉では出会うことの無い、







アイツを釣りに来たのだ!










最初にこのシリーズを更新していこうと思います(笑)
長くないです。短編です。笑




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